■ 第25回 ジェームス・ジョンソン ・・・・・ vol.43 2003年7月 |
ラスベガス「ネイル・オリンピック」の発起人で一家(?)でこれを支えて居るのが、エアーブラシアートのメーカーでお馴染みの「To Mach Fan」<“楽しすぎる”と云う意味>のCEO(オーナー)、ジェームス・ジョンソンさんです。 見た目よりもかなり若い、1961年9月生れ子供の頃はパイロットになりたかった夢がいつの間にか「海軍」に入隊、その後コンピューターのプログラマーを経て、83年4月ネイル業界入り。 ディストリビューターをしているときに、「カラーミスト」のロバートサンダース(岡村瑤子さんにより日本へ紹介)と知り合い、ビジネスパートナーとなり、エアーブラシの知識を得て、サンダースが離職後、91年に[T・M・F(トゥー・マッチ・ファン)」を設立した。 そして、ネイルエアーブラシ技術にて、オリジナルな水性カラーとステンシルにパテントを持ち、多くのネイリストのファンを持つメーカーに成長させた。現在は、ネイルアート全般に力を入れ、エアーとハンドワークを応用したアイテムを開発しており、技術VTRだけでも11本販売。更に、エアーブラシ本体の活用幅を広げるための新製品を売り出している。浮き沈みの激しい業界で長く継続出来たのは、高品質と高サービスを維持できる自社製造のシステムに有り、常にソフトウエアを大切にしている点を強調していた。 日米マーケットの違いを分析して貰うと、「アメリカ人のお客は、カラーチェンジのリクエストで有り、それに応えればよい。しかし日本人は自分でうまく塗れるから、デザインを要求してくる」そして「業界の流通システムは、アメリカの何十年前に似ている、テリトリーがオープン化すればもっと素晴らしく成長する事でしょう」と云う。ネイルオリンピックの主旨を語って貰うと「国内(USA)ネイル産業を、美容界の親無し子の様に孤立化させないために、関係メーカーが集まりコンテストを活性化させるために始めました。
今年で3年目、昨年は協賛メーカー6社だったのが今年は11社に膨らんでいます、そしてコンテストには、各社のインストラクター・レベルも出場するようになったので、必然的にレベルも高く魅力的になリ、賞金も高く、副賞も多く出せるようになったのはたいへんにうれしい。20年以上もお世話になっているネイル業界への恩返しの活動です、これは“柔道の精神”です」とのこと。ちなみにジムは黒帯2段、ボランティアで教えている。
大会に於ける彼の仕事はたいへんだ、選手登録から管理まで一手に引き受けパソコン片手に動き廻り、競技担当の[OPI]のネディーンさんと共に超多忙で、「誰かがガンバらなければ大会は運営出来ない」からと、お二人共にご自身のブースはそっちのけで働いていた。ジムは愛息の「ニコラス」ちゃんをオンブして、競技中に出場者チェックし、作品の写真を撮る姿は、緊張気味の競技場内を明るく、癒してしてくれていました。
「今年はいろいろ悪条件が重なり、大会運営も苦しく、日本から審査員の水野さん、仲宗根さんも来られなかったのがたいへん残念です、しかしダニーさんからの申出で、今秋東京で「ネイルオリンピック」名称の大会が開催されるのは、広く業界活性化に役立つので大いに使って貰いたい」と、満面の笑みでエールを送ってくれました。
<2003年7月記 原文>
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